傍/うんち
 
夕方に
いつのまにかテストの点数を消しさられたって
やはり怒っていて
勝手口の裾っぽで兄ちゃんは車を壊して遊ぶよ。
ゴインゴインのシュートだゴキン! 嫉妬シット だネ!
夏の夕暮れの虫たちのひしめく声の群れ
とある女の子は
からだをクリーム色の袋に入れて
3階のテラスから傍観をしているよ。
調和も和解も言葉もおなかん中だけをやわらかにくすぐり群れ続ける。
でも大丈夫、お昼間のやつのマスタベーションのために
また街からたんまりあれを盗んで来てあげようって、思う。
髪梳かしすぎのこのみだらな女の子は、もぅ。
中庭の針金のアーチも
この子を静かに攻撃してくる気がするよ。

おうちに帰って来ない人は?
って、そのお返事も、おなかの中に泳がせて置きなさいね。
冷徹男爵はね、外に狩りをしに出かけていますから、当分帰りません、みんなのために。
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