最悪の女/はだいろ
 

結局都内最安値みたいなお店に電話したら、
なんだかんだで値段は他の店と変わらず、
すぐ行きますなんて言ったくせに1時間も遅れ、
くる前に電話を入れろと釘をさしたのに、
いきなり来た女が、
ぼくの風俗史上最悪のブスだった。
もうぞっとするくらいで、
電気を消して眼をつぶって、
なめくじみたいにからだをなぞる感触だけを味わう?
いや、味あわない、
という、
おそろしい体験になってしまった。

それでも寒いというから、
ぼくは暑いくらいだったけれど、
毛布に入れてあげた。
顔は最後まで見ないようにしたら、
名刺を置いて行って、
はじめてのプレイばかりでした、

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