怖くない/ふるる
 
一つ、二つ、と灯りのともっている木の枝

波が君の白い服
星はボタン

細い腕にからまるひんやりしたツタ
暗い緑ですべすべ

沖に流された小瓶の中に丸い光

降り積もるのは君の言葉だけだった
僕の中に静かに

君のお腹は透明、赤ちゃんもよく見える(かわいい。)

雨が頬を打つから嬉しいんだ つい
くちづけ
をしたくなる

あなたのほとりに立って 流れ行くものをわたし見てるわ

信号機はルビー、トパーズ、エメラルド

光のつぶてがあたって痛むのよ、傷が

夏を小瓶につめて歩きたい。
渇いたら、飲むの。

わたしたちはいたのかしら あの時、あの場
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