日常茶飯/salco
 
の蜘蛛の巣相手に青息吐息

ドリーちゃん達が草食む牧場の柵向こう
疎らの樹間にほの見える畑地と更地の斑模様
更なる麓は遥か地平を埋める人家の凝集
細々と間を縫う道路を挟み相似に並ぶ、
賽の目区画の塀の中から灰色のアスファルトへと
色とりどりに身奇麗な老若男女のぞろぞろと
わけても目覚めの不機嫌を頬に瞼に浮腫ませて
何かを鞄に詰め込んだ少年・少女が
続々と吐き出されて来る穏やかな朝


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