ギソク 三日月の章/
ハイドパーク
へ出た
ちくしょう ちくしょう
馬鹿にして 馬鹿にして
もう嫌だ
もう嫌だよ
どうせ俺なんか
馬鹿の大足 間抜けの粗チンだ
その時
苦い涙でかすむ
夜空の三日月が
ブーメランになって
俺の脳髄に突き刺さったような
そんなインパクトを感じた
ある可能性が俺の心を
チュンと点火するやいなや
枯野を駆ける野火のように
メラメラと広がっていった
もはや俺は制御不能な
暗い情熱の虜と化していた
「やったる。やったるで。」
続く
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