化石/こむ
 
青いガラス細工の小さな箱に

真っ白な綿をしきつめて

大切にしまいこんだ

ひとつの化石


時計の針が 逆回りする夜に

ふっと灯って 

ふわふわと 光りはじめます


どこかから 古い鈴の音も

聞こえはじめます


くらい くらい 夜が

まわります
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