思うようには、いかないもんだ/番田 
 

蛙が跳ぶのを見つめながら
小川の脇を歩いていった
トンボが飛んでいて
今日の景色は 神秘的でいて 美しい
私は煙草を吹かして
喫茶店の中で 眠る
古くからある 線路を 子供が通り抜けていく
私は その姿に 慣れ親しんでいるけれど
大学の友達はこの姿を知らない
大学の友達は 女の子と 戯れていて
私の声にも頭を貸さないようだった
今日は男とどこに行くのだろうかと
私は彼女の姿を いつまでも見つめていた
そうしていれば不幸せなのだろうと
買ったばかりの パンを 口にくわえていた


帰り道を 歩きながら
鶏の住む道を走り抜けて
私は どこに行くとも 知れず

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