酔歌 - 1 / ****'04/小野 一縷
臓内に時折黒く発熱する
瞬間的痛み 孤独に欲情する知性が
いつの間にか鎮痛剤として全神経中に
弱電気信号の往来を緩やかに変速させていた
-----
一列の数字が素早く 左右に進行しては戻って 振動
微細な稲妻が目蓋の裏に 幾つも連結して
眼球の奥から こめかみを 快楽の雨と 千の針の微塵
目蓋の中に 泉のように破れて 黒い瞳は 滾々と黒々と 湧く
・・・さて 今夜だが
こうしてまた扉は開いた
「部屋に入ると 暗闇は黒い鳥になって飛んでゆく 飛んでゆく」
ラム ダス
ああ・・・
彼の
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)