くさい詩/八男(はちおとこ)
 
この詩はくさい
髪から 鼻先から
うぶ毛から 源までくさい


ああ 君の ふともも を どうやってたたえよう
君はイモの頂点だ


すべてのイモの中でも
君はきわだってイモだ


かさぶたや 水面に浮かぶダッチワイフの黒髪
ささくれた松茸や 食いさしのせんべい
君は何にたとえたって美しい


そう 君は この
賛辞の言葉を
怒りを持って拒む


そう 君は  ぽっちゃり   だ


君のふとももは 神秘だ
君のふくらはぎ
君のおなか


ぜんぶ これ以上丸くならないほど丸く
絶妙のバランスで固形を保っているほどやわらかい


ぽっちゃりは 世界のすべてだ
ぽっちゃりほど 素敵なものはないのに


たたえれば たたえるほど
君は やめて!と 絶叫する


ぼくも絶叫する

ああ  ぼくは   ぽっちゃりした   
君が とても 好きだ!
宇宙に! イモよ!  幸あれ!
 






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