椛/
仄
晴れやかな空に浮かぶ雲を少し冷たくなった風が流し
わたしの頬も冷やす
澄んだ空気にまったく淀みはない
水面に山が連なり
落ちるモミジがそれを揺らす様に
この瞬間に生きる生と
降り積もる死を見た気がした
いずれ訪れるその日まで
響いて揺らして
どれだけの生に影響出来るか
今、わたしにまったく淀みはない
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