ひどくプリミティヴな、一連の干渉/真島正人
 

水の中でも空気を欲しがり

それら、
空気と呼ばれるものは
むき出しの刃で
彼らと
拮抗状態

空気が、
突き抜ける
まったく
完成されたものが
現れては消える

それがうれしかったので
列車に揺られる間
ずっと

水槽のことを
考えていた

……単純なものなどは
どこにもない
透明でありながら
不透明な
あり方ばかりを
すべての物質が
選択している
けれども
干渉は
原型そのままで

やってくる
やってくる

だから僕は
水槽を
爆弾にして抱えているのだ


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