おぎくぼ/
アズアミ
忙しい作家みたいに
見えない締め切りに追われてさ
渋谷の人ごみ追い越して
ひとりぼっちのおいかけっこ
横断歩道を
渡る
手を挙げた老人の
律儀な背中にしょった
いくつもの
ストーリーが絶え間なく、
愛おしい
ねぇレポートの提出は
また明日でいいでしょう
小川とならんで伸びる
金色の光さす小径の先に
きっと神はいて
懐かしい歌と
今日はカレーの匂いが、ある
戻る
編
削
Point
(6)