ほのおがきえるまで/松本 卓也
夜空に視線を移さなきゃ
涙が零れるのを隠せやしない
本当に孤独という奴は
どうしても現の後に訪れるのやら
生きているその理由を尋ねられれば
永遠で無限の静寂を恐れるからと答えよう
早く終わって欲しいと願いながら
ひと時の眠りに誘う酒を求めて
請い願う赦しの時
どうか楽にさせてください
もう寂しさに耐えられるほど
心を強く持てないのだから
無表情に逃げていく後姿
言い訳を連ねて笑いあう言葉
どの足元を探っても真実は落ちていない
ただ嘆く夢と現実と一人きりの懺悔
身の上に降り注ぐ憐れみ
ぽつんと背中に垂れている
永遠の解放を願いつつ
永久の虚無
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