「 マロニエ 」/月乃助
 
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変わらずにやってくる
やわらかな朝に手をふれるのが嫌になった
億千の人の一人でいたかったのに、自分に
うそをつくのに疲れた


少女の箱はもうなにもなくなって
そこから 生まれてくるものもない


ことりことりと考えては、すべてを
失うことによって日常を矯正する
その一つ一つを確かめては消し去る


no school / no classmates / no friends / no teachers
no shoes in the shelf / no pencils in her pencil case
no filthy messages
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