道 ‥ 序章/アラガイs
 
る‥草色のあたたかな薫り。沈みゆく世界が、どこまでも広く感じられた
あの頃
舗装のない凸凹の道。
無邪気な人々のおどけた足跡が笑う
アナログサンダルに泥水弾けば、子供たちは季節の淡い光りを一身に浴びながら、黄色い裸で駆け抜けた
瞼を閉じれば
セイタカアワダチ草が道化に揺れる〜風
どこまでも
どこまでも真っ直ぐな記憶が、クレヨンのなかに残る
それが
ただ一本のわたしの 道 。








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