燃えないごみの日/salco
された死という宿命にさえ手出しできない、
私達の実質なのだ
こうして私達の心は、生命は
絶大なる終末に気高く対峙し破滅を超越する
水平線の向こうは奈落へ落ち込む瀑布だと思っていた人達のように
行き着き又は迫り来る何かを恐れる理由など微塵もありはしない
存在は崇高な事実だ
神仏よりも、観念的には既存世界よりも絶大で
即物的には地球と全き等価を示す
この儚い偉大をそして愛してやまない
そして邂逅
その人が私の名を呼ぶ声を
いつでも耳の中に聞いている
どんな楽の音よりもそれは尊い響きで命を洗う
たとえ彼らが去ろうと私が死のうと
何よりも懐かしい声その一語の呼びかけさえも
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