ロケ地の窓から/番田
ひとりで深夜に大量の酒を飲みながら、何も思わない私も浮浪者と眠るそこで何一つ思わないから多分自由なのだと思える。様々な物事についてをひとりで考えながら、雨の中の散歩道を風のように過ぎ去りながら駆けて行くのと似ているのかもしれない。ばらけて散らばっていくのはオレンジ色の夕暮れの模様のよう。何もかもがかなえられて行く夢のようにも思える。緑色をなして一瞬で広場全体に飛び散らかったのは子供の割ったラムネの瓶と同じなのかもしれない。恐らく確かなのだろう、窓を開けると色々な雲が色々な形をなしてそこに浮かんでいる姿が私の網膜の内側にはなんとなく見える。私は微笑んでいるのかもしれない。月曜日の連続ドラマである
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