今日もまんざらじゃなかった/ホロウ・シカエルボク
 



生温い光り方をする情緒不安定な欲望の形を丸飲みする午前、仰ぎ見た明星のなんと鮮やかなことか?口角をむやみに上げた気の触れた女たちの集団が、まだ人もまばらだというのに毛皮の生産に反対して肌身を晒す週末、ぶらぶら、し通した俺はもはや眠いのかどうかすら判らない…数十分前この身に投入したジャンク・フードの機械の中で酸っぱくなってた標準的なコーヒーの味が喉元から離れない、街灯の側のゴミ捨て場に木のない素振りで近寄るカラス、慣れた目つきがなんだか微笑ましい、仮眠中のタクシーの運転手、メイン通りで何度かすれ違ったジュディ・アンド・マリーにいまだに心酔してるみたいなカップル、最後に見た時は女のパンティ
[次のページ]
戻る   Point(0)