黄昏の霊廟 ★/atsuchan69
 
やがて忘却の海辺に打ち寄せられた白い欠片、
朽ちた流木や貝殻の転がる旧い別宅の荒れ果てた庭に
ある日。螺旋に絡みつく二本の蔓の梯子が垂らされていたが
それはあたかも、私には儚い夢の終わりのようだった

 「ええ。怖くなんかないわ」
 ――そう言って、

白い縁取りのある紅いキャミソールドレスの君は
一艘の小船に乗って訪れた数人の死者たちのまえで
花飾りのある虚空に吊るされた不思議な螺旋の蔓を見あげた
黒衣の死人たちも、また彼女を囲んで黙って見あげる、

 「いったい、どこまで続いていると思う?」

傍らにいた私の手をとり、可愛げにウインクする
彼女は、太い蔓に巻きつ
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