Play it Again/ホロウ・シカエルボク
 



鈍い響きの衝突音がふたつ街路のむこうで響いて
お前は身をすくめて長いことそのままで居た
銀色の月あかりが割れたボトルを煌かせて
呟きみたいな小さな反射が
壊れた夢とシンクロして跳ねていた


使われなくなった水のポンプの残骸に腰を下ろして
一〇年前の一二月のことを長く話した
教会に行くと言ったお前を鼻で笑ったら
ニューイヤーまでずっと放っとかれたあの年のこと
身を切るような冷たい風のことばかり覚えていた


街角のオールナイト・ムービー、お決まりの演目
いきがるのに疲れた野良犬とチャチなホリ―のためのバラッド
ニコチンの臭いが染みついたシートで
古く鮮
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