共通概念/おるふぇ
 
ゆさゆさとある日の午後
瞼を閉じれば薫る風
泣いて笑った命のリズムで
まるで道端に植わった
草や花みたいに
君が揺れてる時が好き

ありふれていて
とても透き通っている
一篇の短篇小説の
とある一行みたい
触れ合った
痛みと痛み
この宇宙の片隅で
静かにゆっくり
深く無色の音と共に
消えていくでしょう

こんな時だからこそ
笑ってごらん
優しいっていう
あのエッセンスだけで
生きていける気がしてる
心細い夜でも
月の輪郭を
指でなぞれば
記憶の宝石箱から
きらびやかな素敵な夢が
やってくるでしょう

揺れて織り成す
類い稀なるストーリー
臨場感溢れる
確かな共通概念と
命のリズムで
ゆさゆさと
君と揺れてる時がいい
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