いつか云ってみたい/一 二
 
『お兄ちゃん
世界ってなあに?』

こちらを真摯に見つめる
つぶらな瞳
その瞳を見つめ返し
私は答えた

「ごめんね私は知らないよ」

『じゃあお兄ちゃんは
なにを知っているの?』

私は微笑んで
こう云った

「私は君しか知らないよ」

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