Melancholy/板谷みきょう
すぼまって逝くように
夕闇が押し寄せてきて
怯えた心が微かに震え
満月を待ち焦がれてる
懐かしい古い唄を口ずさみながら
それでも寂しさを追い払えない
それは誰のせいでも無いことぐらい
知っているくせに強がりの君は
迫ってきた時刻を気にして
こっそりと腕時計を盗み見してる
誰でも良い訳じゃないのに
誰かを待つのは悪い癖なのかしら
紅葉が綺麗だよ
ねぇ
退屈しのぎに
午後の散歩をしようか
君を想ってるだけで
いつの間にか闇に包まれて
メールは未送信のままだよ
いつまで続くのか
いつ終わるのか
限りある命のことを
日没が
そっと囁く
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