私の冒険/番田 
 

海岸沿いに見えた風景の中を
走り抜けて行く ネズミ色のトラックや
何も無い 瓦礫の街の壁を
背景に 街を彩ろうとする
青い海の観光地が 見えている


思い思いに 空の中へと どこまでも
車たちは 飛びさっていくのだろう
平和な そんな ぼんやりとした この街のどこかで
想像を 壁の上に 讃えているとー
茶色の 帽子も 現れた


黄色い船体の浮かぶ暮れ行く街の海岸線の中に
縦横無尽に走り回る色々な肌をした人種の子供の群れや
人間ですら無くなったかように見える老人のベンチの隣で
無限に遠ざかって行く夕暮れに沈む紺碧の島が見えてくる
色々な失敗や成功についてを語るだけの男である私の目に


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