ゆめ風船ー風船3/……とある蛙
 
風に吹かれた風船は
ゆらりゆらゆら
中空に ゆらりゆらゆら
浮かんでいる。
そのまま天に向かうのか
それとも萎んで地を這うか

風に吹かれた風船は
幼いころの夢に似て
ゆらりゆらゆら
定まらず ゆらりゆらゆら
浮かんでいる。
そのまま大きく膨らんで
風に負けじと膨らんで

そのまま膨らむ風船に
こんなはずでは無かったと
手で掴もうと背伸びして
こんなはずでは無かったのだが
その手を擦り抜け上昇し
空に向かって上昇し、
本当はすぐ地を這った。

針を刺したのは誰なのか
気づきもせずに
地を這った
本当は端(はな)から穴があり
それに気づかず膨らま
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