Afraid Of/寒雪
人気のない夜道を
襟を立てて歩いていると
目の前で
地面がひっくり返っている
そんなことを妄想したり
要求しても
何もあげられない
三点倒立させても
何も出てこない
ぼくは
きみが想像している人間ではない
偽りの優しさも
棘の言葉も
望みはしない
彼女が寝る間を惜しんで
丹精込めたひまわりは
太陽が嫌いで
夏の間中家に篭りきり
世界が太陽に飲み込まれる姿を
思い描いて笑い転げている
この世から
消えてほしいと思うみんなに
醜い笑顔をプレゼント
突然消えてなくなるみんな
気のせいだったのか
そこにいたのは
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