理科室/わたし/桐谷隼斗
 
誰もいない理科室で子供産みたい、

悩みが綺麗な曲線を描き、
とろける睡魔、午睡の予感。
一瞬のみだらな焔→「?」-顕微鏡で見た疑問符は打ち震え、つらそうなため息をついていたから真理は自分で見つけた方がよさそうだ。
わたしは?
だれか?
皮膚の1番みだらな部分に微笑む、吹奏楽部の演奏は法悦への序奏、わたしは信じてる。
丘の上で再びあえる、
わたしに。

早く染まれ。
毒が混じるだろ。

生きるとは再生か生成か、
「先生、小指に塩酸がついてます」「オレンジ色の石に赤い薬品」「フラスコのなかでもがいていることば」「反応」
大丈夫、
今、はらんであげるから。

先生、また愛していいですか。
わたしを」
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