Queeeeeen/salco
 
も絶え絶えもつれる舌で申し開いた。みみ、
みな

 南の国に秘術を持つ者がある。それは医者でも呪術師でも祭司でもない
が、女を美しくする業を専らとしており、その技量にかけては右に出る者
がない。それを迎えに行かせてある。早馬で明日には国境を越えようか
ら、遅くとも四日後にはここへ連れて来られるのだと。
「駄法螺を吹くのも大概にせよ。そんな者の話は聞いた例も聞く気もな
い。一体命乞いには何でも並べて見せるよの。母上の代から尽くしたとて
功労に免じ、お前のような役立たずを今日まで置いてやったものを。悪心
の腐れ湯にひと月この身を浸したのもお前の、ふん、職能を信じたればこ
そ。それ
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