Queeeeeen/salco
逆賊め、目にもの見せてくれようぞ。王子を、王子をこれへ
引っ立てよ!」
こうしてのどやかな昼下がりを手当たり次第に叩き割って回った女王が
我に返ったのは夜半、悪霊も縮み上がるほど苦い煎薬を銀の匙でこじ入れ
られた後だった。
「おお。おお。これ、早う呪いを解きやれ」
謹粛な面持ちで侍医長が平伏した。
「畏れながら女王様。これは呪いではなきように拝察いたしますゆえ、何
卒ご安心召されますよう、伏して言上いたします。はは。
憚りながら、まあ何ですか、産の後には誰しもこうなるものでござりま
して。いずれは元のお姿にと」
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