ハード・レインは水のブリット/ホロウ・シカエルボク
まんべんなく塗り潰された
午後からの狂想はふたなりだ
気分次第で
どんな快楽にも飛べる
吐き出すも飲み込むもお手のもの
トップレスの神官はすでに出来上がっていて
よだれを垂らしながらこちらへ歩いてくる
胸は小ぶりだがかたちがすごくいい
だけど俺はまるで反応しない
庭園の方には木蓮の枯れ枝にからまって
ふたりのヒルコが複雑にまぐわっている
あの腕のどれか一本をもぎ取れば
彼らのバランスはすべて壊れそうな気がする
雨が降りそうだから
噴水のそばで始めるのは遠慮しておくよ
丁寧に断ったが
俺がこだわりたい理由はまるで他のとこ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)