山のあの牢屋では/番田 
 
孤独な布団の中で眠りこけていた
真っ白な頭の思い描いた リニアモーターカーに乗って
山麓の岸壁の ほったて小屋の中で
監獄の 岸壁の友達を 案じていたりもしたのだけれど
いなくなっている予感がしていたーー


深夜遅くに 生存者として 戻ってくることを
色々な絶望にねじ込んでいく、
巨石に打ち込んでいく 鉄くぎで
石像にした 見えているような 横顔を
私の 死んだ 友達として


戻る   Point(3)