薫/Porter
伯父は
酒に酔うといつも僕を責めたて
僕も内心で怒りながらそれらを無視し続けた
伯父は僕の生き方が気に食わなかったし
僕が内気で口数の少ないことが更に腹を立てた
あるとき伯父は
おまえの根性を試してやる、と僕を打ち
僕も我慢が出来ずに伯父の腹を力任せに蹴った
伯父はそれでしゃがみ込み
おまえはもっと男らしくなれるのにと言った
でもそれは僕が必要としないものだった
多くの気弱な人々がそうであるように
伯父もまた悲しみに直面する度に酒に逃げ
誰かれ構わず悪口を言い
周囲を辛辣に攻撃した
母とその兄弟は伯父をかばっていたが
同時にその奔放さ
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