日曜日の光と雪/さだあいか (サダアイカ (aika))
たしは
恥ずかしくて逃げ出したい
たぶん死ぬ前に口に含む
氷のように
一瞬
夢をみる
ずっとずっと先の未来
日曜日のような神さまと
川ぞいを歩いて
手をつなぐ
夢をみて笑って
夢からそっと手をはなす
ほんとは
生きていてくれるだけでいいの
ずっとずっと生きていて
もうそれだけで奇跡みたいよ
どうかあなたが幸せに包まれてゆきますように
わたし
天国みたいな空をみて
時をごまかして
言葉でおはじきをする
貞淑な尼のふりして
口角をあげて口を結ぶ
誰にも言わない
微笑んでいるみたいな約束
向かい風だわ
さよなら
神さま
もうすぐ
わたしのもとには
光のような雪が
音もなくゆっくりと落ちてくる
夜を真っ白く白く染めようとするみたいに
とめどなく
とめどなく
誰かを想うみたいに
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