ロボット/
佐倉 潮
は午睡の最中かもしれない。
ロボットはふと、その可能性について思いをめぐら
せた。そのため頭部にあるマイクロプロセッサの温度
がわずかに上昇した。ロボットは制御系を安定させる
ため立ち止まった。そこに、宙を舞っていたミツバチ
が近づいて、ロボットの頭に止まり、また飛び去った。
その軌跡は、ある閃きをロボットに与えたが、それが
どういったものであるか理解する前に、2足は再び動
き始めた。ロボットは芝生を斜めに歩いてゆく。左手
にはラヴ・レター。
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