ロボット/佐倉 潮
 
は午睡の最中かもしれない。


 ロボットはふと、その可能性について思いをめぐら
せた。そのため頭部にあるマイクロプロセッサの温度
がわずかに上昇した。ロボットは制御系を安定させる
ため立ち止まった。そこに、宙を舞っていたミツバチ
が近づいて、ロボットの頭に止まり、また飛び去った。
その軌跡は、ある閃きをロボットに与えたが、それが
どういったものであるか理解する前に、2足は再び動
き始めた。ロボットは芝生を斜めに歩いてゆく。左手
にはラヴ・レター。
 
 
 
 
 
 
戻る   Point(3)