旅路にて感じたこと/一 二
海の波に
夕焼けに染まりながら
静かに押し寄せては引き返す波に
子供達の作り上げる砂の城は
幾度となく壊される
しかし子供達は果てなき波に耐えだえ
城を永久に作り給う
空の星に
新月の夜に輝きを
最も増す暁の明星と
その星の仲間が
別の空に旅に出る間
堕天の星は月の守護無き夜を
果てなく無限に見守る
暗き我等は
月と星を見上げ
届かぬ手を闇雲に伸ばす
大地の風に
朝焼けの光を浴びた身も
凍えさす寒風に
根ざして生える木々達の子らは
無慈悲に皆吹き飛ばされる
新しい芽生えの季節を
寒風達が運び行く
始まりは終わりであり
終わりは始まり
全て
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