GRADUATION/渡 ひろこ
 
ずっと寄りかかっていた
揺るぎない背もたれとして安心しきって
あなたが感じている重たさも
慈愛で受け入れて
融かしてくれているのだと思っていた


いま、青に導かれて去ろうとしている


異国のスピリチュアルなアイスブルーの言葉に
真理を見つけたのだという
オポノポノという不思議な響きの
ジコケイハツのチケットを手にいれて
出帆しようとしている


私にもそっとチケットを渡してくれたのに
どうしてかその帆船には乗れなかった
いや、乗ってはみたが
そこに在るあまりにも澄んだ青い水が
身体に浸透しなかった


いつしか肌は潤って艶めき 目は爛々と見開き
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