金銀木星/藤鈴呼
一つ 良いことがあって
そのまま更けると思っていた
夜更けに
一つ 哀しみが
ポタリ 落ちる
夜は 全てを
見詰めて居る
近くで
遠くで
距離は 此れ程までに
違うのだけれど
黒いから
暗いから
手を伸ばしても
掴めないのだ
夜 そのものだって
つかめやしないのに
夜への 長さなんて
つかめやしない
それでも 夜は
何処からか
何処かへ
つながっている
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視線が 絡まると
人は 勘違いを する
心が 絡まると
人は 微動だに 出来ぬ
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