金銀木星/藤鈴呼
 
一つ 良いことがあって
そのまま更けると思っていた

夜更けに

一つ 哀しみが
ポタリ 落ちる

夜は 全てを
見詰めて居る

近くで
遠くで

距離は 此れ程までに
違うのだけれど

黒いから
暗いから

手を伸ばしても
掴めないのだ

夜 そのものだって
つかめやしないのに
夜への 長さなんて
つかめやしない

それでも 夜は
何処からか
何処かへ
つながっている

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°

視線が 絡まると
人は 勘違いを する

心が 絡まると
人は 微動だに 出来ぬ
[次のページ]
戻る   Point(1)