どちらにしても風は吹き続けるのだから/ホロウ・シカエルボク
 
わたしは泣き
そして許される
それは
しきたりのない告解である


あなたのもとにゆきましょうと
あらゆる言葉が言う
わたしは首を横にふり
わだちのむこうを探す


気づきませんか
風は吹き続けているのに
かたちを変えたのは
あのときだけなのです


すべてのものをはらい
此処をあとにするとき


新しいどこかに
おなじ影を見る


離れるとは
近づくことである
わたしはなにも





捨てたり
しなかった







戻る   Point(4)