記憶/
瀬崎 虎彦
倒壊する柱廊
夜より深く寄り添って
呼吸を整えるわたしたち
目にしない貝殻の夢を見る
したり顔で人の世の不幸を
散種する予言の彼岸で
美しい馬の背に乗った
しなやかな筋肉のあなたをみる
言語化する労を惜しまずに
飛躍する水滴の正確さで
円を結び 歌い 届ける
あなたの耳の奥で
羅針盤のように回転する
切れ衣のような記憶
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