秋唄/
ゆうさく
誰にも会いたくなくて震えた日
むさぼる音楽は東の、かなた
ゆれる群青が、
君の子宮にかすりもしないから
おたまじゃくしはくもがくれ
赤く染まった葉脈が
くねらせた先の木漏れ日
したたる欲は、涼風びゅん
空間の枠から外れた、
たくさんの虚粒がはりついた、
えいえんの午後4時
風のすみかは
母の揺らす買い物袋あたり
空気に茜がうずくまる。
夕暮れ沈めば、
私の想像、なきぼうけ
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