秋よ空色/クロイソラ
丘の上二人夕焼け空見てるの
キャンバスに色を入れるでもなく
写真と記憶のもうちょっと曖昧なオレンジで
黒は足さずに白で割る
その夕焼けを見ている 秋の空
涼しい風が汗を冷やし
冬が来たのを告げるように
彼岸花の横をすり抜けて
緑を黄色が染めていく
そっと静かにばれない様に
黒は足さずに白で割る
その心変わりも 知らん振り
長い季節が過ぎて秋が来て
他所見る暇も無いぐらい
そっと経ち
太陽が月に変わって
雲が隠して涙して
黒は足さずに赤を注す
赤で染まるキャンバスと
最後に
そっと
静かに
ばれないように
黒で塗りつぶす。
それが私の秋の色
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