そしてまた、得体のしれない色を壁面に塗りつけるために/ホロウ・シカエルボク
 




血管の内壁に致命的な亀裂が走り始める瞬間神経に走る火花の種類、慟哭と憎悪と憐憫と憤怒と悲哀と渇望と安堵が不明瞭な融合を果たすその種類、瞬く内に様々なものの終焉を知る時の震撼する自我、暗い天井に一握りの言語を刻印する、時告ぐる神よ、もう少し待ってくれ、俺の躊躇は終わることがない、幾層の嘔吐を繰り返してもまだ足りない、死に足ることがない、現世にしがみつくことだけがこの俺の定めなのだ、俺はそれを享受しない、俺はそれを享受することがない、理が奇形する末路となってもそこにしがみつく覚悟は出来ている、ツタの様に体内を駆け巡る神経の存在のすべてを感じられるとき、すべてを感じられるとき俺は電流にな
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