ざわめき/唐草フウ
 
透ける唄をきくから目をとじて
車の流れる音も聞きながして
そらはやっと明けたのに夜は幕をさげてゆく
夏はもう通り過ぎたの

冬物を出しながら
これからのことを考えて
でもこれからのことなにも考えつかずに
目の前だけをこなす
坦々と
それでいい

せつないものがとてもにあうね わがままなしきのいっしゅんずつは




そして夜が来れば、水のなかに入るように誰もが胸の中に安堵を落とすだろう
しゃくりあげた声で走り出したい想いはずっとしまい続ける
まだ一人では生きられない
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