秋の日の女/はだいろ
 
昨日の大失敗を払拭したくて、
(そうしなければ、明日から耐えられない)
鴬谷へ。
自転車でぶらぶら、
ラブホテルを物色してると、
なんだか秋の日のいい匂いがする。
くだもののような匂い。
泣きはらした後の、すこしの深呼吸のような。

結局、いつものラブホテルのフリータイムに入る。
むかし、
「ふぞろいの林檎たち」で、
手塚理美が、時任三郎に、
「こんなにいっぱいホテルあるのに、
いつも同じところに入っちゃうね」
っていう台詞があったのを思い出す。
ほんとに、そうなのだ。
ま、ぼくは一人で入るのだけれど。


人気のある女の子に、
当日で入ったので、
時間
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