10月最初の女/はだいろ
 
ンドだったかといえば、
理由はない。
理由はないけれど、アイルランドだったということは、
何か、あったのだろう。
ダブリンでギネスを飲んだ。
ケルトの国。
妖精の国。
不屈の反骨の国。
詩の国。
演劇の国。
緑の国。
ぼくはアイルランド人だ。
きっと、そうに違いない。


さいたまになぜ、ジョンレノンの博物館があったのかはわからない。
むかし行ったことがある。
でもジョンは、博物館のなかにはいなかった。
そう、ジョンはアイルランド系である。
シュールなユーモア。
皮肉なやさしさ。
ぼくはゆめで、彼に会ったことがある。
ほんとうに会ったんだよ。



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