アメリカよぼくは思う『隠者の夕暮れ』/天野茂典
そうだ
アメリカよ
彼女をしっかり鍛えてくれ
アメリカよ
彼女に生きるバイタリティを
藁のように教えてやってくれ
タフな国のことだから
彼女もすくすく育つだろう
アメリカよ
アメリカよ
『吠える』
アレン・ギンズバーグよ
短い一篇の詩を書くのではなく
ひとつの人生を要約するための一篇の長編詩にささげたいのち
ジャック・ケルアック
『路上』の時よ
アメリカのルートをくもの巣のように奔りゆくもの
病んだ国アメリカよ
あなたはあなたの娘を巣立ちさせる義務がある
もう音信不通だけれど
こうやってここにかつてのひとりの教師が
あなたのはためく星条旗
青空に翻り
健康に輝くことを願ってやまない男のいることを忘れないで欲しいのだ
農道をゆくトラックターよ
学生よ
ひっぱりだしくれ
彼女の逞しい教養と知性を
生きる知恵を
批評がひとつの武器なのだから
彼女の
海!
*ペスタロッチ『隠者の夕暮れ』
2004・10・20
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