ぼんやり/あ。
 

甲高い声が折り重なって耳に届く
いち、に、さん、し
四人の小学生がお喋りしながら下校している
あんな頃があったっけ、なかったっけ
何だか色々面倒になってきたので


数をかぞえるのは、もうやめた


いつの間にか茜色に染まった空と
いつの間にか薄くなっていた雲は
時の流れを思い出させるには十分で
お尻を払いながら立ち上がると
かすんでいた視界が少しクリアになった
、気がした


すばらしい瞬間だ
とても

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