バーカウンターの蛙/……とある蛙
カウンターの背の高いスツールに腰掛け
グラスに注がれたバーボン
氷のゴツゴツした表面を覆いながら滑り落ちる
琥珀色の液体にジッと
視線を這わせ
すでに結露したグラスを捧げ
グビリと一杯
喉越しにバーボンの爽やか香りと
冷たい液体が通る
胃に嚥下するや
熱い個体が胃の底にズシリと響く
会話もそこそこに氷をグラスに残したまま
一杯目を飲み干し
おかわりの一杯を注文する
ピーナッツを二粒ほど口に放り込み
また、バーボンをグビリと一杯
頭が次第に痺れてきて
網膜が壊れてゆく
直線のカウンターに
球を乗せた三角柱が一本
スツールは円盤を乗せ
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