誕生日の女/はだいろ
を買ったら、その後、デリの女の子を呼ぶお金がなくなるので、
もらいそこねた。
でもその子はとてもいい子だったので、正解だった。
今年の誕生日なら、
きっと、
何年たっても思い出せないだろう。
まったくどうしようもなく、
色合いの薄い日だった。
無理矢理はじめてのラーメン屋に入ったりしたけれど、
けっきょく、ぜんぶ吐いてしまった。
都内最安値のデリにさっき電話した。
どうゆう子がくるかはわからないが、
その子が、
今年のぼくの誕生日の思い出として、
残ることになります。
きっとしょうもない子だろうなあ。
それはそれ、
しょうもない一日を生きるのも、
きっとだいじなこと。
とてつもなく輝く一日を、
いつか、迎えにいくために。
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