夏のおわりに/投稿者
夏のおわりに
大きなからだをゆっくりターンさせて
大好きな夏が帰ってく
ぼくはさようならと手をふる
夏の尾びれのような雨の中
はじけとぶ鱗の中をかけていく
いたいけど聴こえる
あなたが聴こえる
ありがとう
水しぶきと陽炎の季節
沸騰と蒸発の季節
あなたが帰ってく音が聴こえる
ぼくは泣かない
きっとまた会えるから
いつからか気づいてる
変わらないのは季節で
変わるのはぼくたちだと
さようなら
海の向こうへ
波の向こうへ
夏がはずかしそうに帰ってく
ありがとう
精いっぱいさよなら
よせてかえす波の音
あれは永遠なんかじゃない
ひとつひとつが
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